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2015
全国学力調査結果:勉強はなんのため?
小学校6年生と中学3年生のみなさんは、
4月に全国学力調査テストを受けたのを覚えているでしょうか?
そのテストの分析結果が、
埼玉県教育委員会のHPに掲載されています。
埼玉県全体の児童・生徒の成績が、
全国平均を少し下回っているなどの気になる点もありますが、
わたしが一番気になったのは、
質問紙調査結果の、
「〇〇の授業で学習したことは、将来、社会に出たときに役に立つ」
かどうかを問う項目です。
国語は小6、中3で80%以上、
算数・数学はそれぞれ90%と70%なのに対して、
理科は小6で74.5%なのはともかく、
中3では54.3%と目を引く低さでした。
理科は役に立たないように見えますか?
たしかに、小学校での学習内容と違って、
中学校での学習内容は、実生活と離れたように見えるかもしれません。
これは子どもの発達段階にあわせて、
具体的ではない抽象的な事柄を取り扱えるようにと配慮された結果なので仕方ないかもしれません。
ただ、だからといって現実とリンクしないわけではないのです。
たとえば、料理は昔は科学の一種として発展していました。
肉を焼くにあたってはたんぱく質が何度で変性するのかとか、
油はいったいどういった物質で分解するのかとかなどです。
自分たちで気づけ、というのも少し投げやりだとは思うので、
そこはわたしたち大人たちの力不足なのかもしれませんが、
いま勉強していることが、
現実のどういう部分に関連するのかについて、
少し思いを巡らせて見てください。