風が吹けば桶屋が儲かり、教育政策が変わればダージリンが高騰するという複雑な世界
【風が吹いたら桶屋が儲かる】
意味:ある事象の発生が、一見関係のないような遠方や物事にまで影響することのたとえ。
由来:江戸時代の浮世草子『世間学者気質』がその初出らしいのですが、ざっくり言うとこんな論法です。
強風が吹く
→土埃が舞い上がり目に入って、失明する人が増える
→当時失明した人のなれる仕事は三味線弾きくらいだったので、三味線を買う
→三味線の材料に猫皮が必要なので、猫が町から減る
→猫が減るから、ねずみが増える
→ねずみがかじるので、桶が破壊される
→桶の需要が増えて、桶屋がウハウハ♪
はい、ということで今回は他国の教育事情がこんなところに影響しちゃうの?というお話を仕入れてまいりました。
家庭教師・学参の専属講師Sでございます。
みなさん紅茶は飲みますか?紅茶の中でも有名なもののひとつが「ダージリン」(決して戦車に乗ってる女子高生ではないよ)
その中でも、春摘みのものを、ファーストフラッシュ
夏摘みのものを、セカンドフラッシュ
秋摘みのものを、オータムナル
といい、今がちょうどセカンドフラッシュの最盛期、・・・のはずなのですが、生産がストップしておるそうなのです。
そしてその理由をざっくりまとめておきますと、
ダージリンとはインドの西ベンガル州にある地名で、そこで収穫・加工された紅茶のみ「ダージリン」と名乗れます。
そしてこの地方はインドながら「ネパール系」の住民が多く、茶農園を経営している人も当然その割合が多いわけです。
で、西ベンガル州の義務教育課程において「ベンガル語を必修化」したことでネパール系住民が反発。
→無期限のゼネラルストライキを発令
→全商店が閉店、農園も操業停止
→ストが過激化してダージリン地区だけ独立した州にしようという運動に発展
→独立派と軍・警察が武力衝突
→このままの状態で1ヶ月以上たっていて、紅茶の収穫どころではない
→セカンドフラッシュ品薄必至(これは予想)
最後に、何でこの話?という言い訳をして終わります。
最近、単純な知識のみ問うばかりではなく、参考資料を与えての推理や意見を求める出題が増えています。
そこで、このような例を見ておくことで「どんな原因と結果のパターン」があるか?
をひとつでも多く知っておくといいかな?と思います。