王の話は飽きたので、フレンズっぽい話をするとしよう
前々回、つるかめ算の話をして魔法使いになりました。
家庭教師・学参の専属講師Sでございます。
タイトルの出典がわからない人は、まあスルーしてもれってもいいのですが、
ちょっと前にツイッターで局所的に流行った、某ゲームに出てくるアーサー王がらみの宮廷魔術師の台詞パロですよ、ガーデンオブアバロォォォン!
(ネタの解説は芸人の恥だね・・・)
と、言うことで本題です。GWらしく行楽地の話から。
先週、愛知県豊橋市にある動植物園にサーバルとフェネックが導入されました。
このことを報じる地元新聞がやっちまいました。
擬人化した動物がいっぱい出てくるアニメ(けものフレンズ)のキャラ絵と、実物の写真をならべて報道したんですね。
アニメの内容は今回言いたいことから逸れるのでおいときますが、
もともと日本の文学と擬人化は相性が良いようでございます。
日本最古の擬人化漫画って何だと思います?
常識ですよね!『鳥獣戯画(国宝)』です!
そもそも、日本最古の漫画とも称されるほどに漫画的表現を含み、特に甲巻の「カエルさんがウサギさんをぶん投げてる絵」で有名です。
他にも、ツルさんが恩返しに来るとか、玉藻の前が九尾のキツネさんだったとか、もう遺伝子レベルで日本人は擬人化に慣れ親しんでいるといっても過言ではないのでは?
と、言うことで授業でも指導テクニックのひとつに「擬人化する」ということはよくあるわけです。
たとえば、理科(化学)。
「イオン結合」では価電子や最外郭電子の不足数ことを「手の本数」といって、全ての手を埋めるようにくっつく。という説明はよくある例です。
「酸化・還元反応」では
鉄を加熱すると酸素とお熱になってくっつくわけですね。これが酸化鉄。
でも、炭素の粉末と混ぜて加熱すると、酸素さんは炭素さんに乗り換えて二酸化炭素になってお空に逃避行!
ひとり残された鉄さんはもとの純粋な鉄に戻ってしまうわけだー!
(酸素さんの本命は炭素さんだったんだねー、という合いの手が生徒から入ればなおよし)
「中和」では、
酸性軍とアルカリ性軍の戦争である!
ひとりでも生き残っている方が勝ち!
両方全滅して「そして誰もいなくなった」という状態が完全中和!
・・・という感じ。(紙面の都合でとても割愛してます)
結局、人間って無機的なものや単なる文字の羅列は覚えにくいんですよ。
特に分子・原子なんて目に見えないからイメージすらどうやっていいかわからない、というときに擬人化をすることでイメージをしやすくなる。
あと、艦船とか刀剣を擬人化したゲームが流行ったときにも起きた現象として、
『擬人化したものにハマる』→『リアルのものにも興味を持って調べる者が発生』→『玄人はだしの知識を持った素人になる!』
というコンボが発動することがあるのも利点ですね。